Investment

プロジェクト

ブンディブギョウイルス検出用LAMP法検査薬の開発
  • Project ID
    T2026-194
  • 受領年
    2026
  • 投資金額
    ¥19,506,586
  • 病気
    NTD(Others)
  • 対象
    Diagnostic
  • 開発段階
    Technical Feasibility
  • パートナー
    栄研化学株式会社

イントロダクション/背景

イントロダクション
エボラウイルス病(エボラ出血熱)は、流行時に医療体制へ大きな負担を与える深刻な感染症です。ブンディブギョウイルス(BDBV)はエボラウイルス病の原因ウイルスの一つですが、広く知られるザイールエボラウイルスに比べ、専用の検査手段が限られており、コンゴ民主共和国およびウガンダにおけるBDBVの流行は、WHOにより公衆衛生上の緊急事態として位置付けられています。このような状況において感染者を迅速に見つけることは、適切な隔離や診療、流行拡大を防止するうえで不可欠です。栄研化学は、長年培ってきたLAMP法の技術を活用し、BDBVを迅速に検出する核酸検査薬のプロトタイプを開発します。検査システムの導入負担を下げるため既存のPCR装置でも使用できる設計とし、流行時に検査室がより迅速に対応できることを目指します。これにより、現在の感染拡大を抑えるとともに将来的な感染流行への備えとなることが期待されます。

プロジェクトの目的
本プロジェクトの目的は、BDBVを迅速かつ特異的に検出できる逆転写LAMP検査薬のプロトタイプを開発することです。既存のリアルタイムPCRと同等の感度を維持しつつ15分という迅速な判定実現を目標とします。また、複数のリアルタイムPCR装置での使用可能性を評価します。最終的に本プロジェクトにて開発されたプロトタイプは、臨床応用を見据えてWHO等の公的機関による外部事前評価を受け、その有用性を示すことを目指します。

プロジェクト・デザイン
6か月間で3段階の開発を行います。第1段階では、公開されているBDBVの遺伝子配列を比較し、保存性の高い領域にLAMPプライマーと蛍光プローブを設計します。非感染性の合成RNA等を用いて有望な候補を選定し、迅速かつ特異的に検出できる反応条件を設定します。第2段階では、模擬血液・血漿検体等を用いて感度、妨害物質の影響、複数装置での適合性を評価します。第3段階では、凍結乾燥したプロトタイプに仕上げ、既存設備で1万テスト分を製造し、性能評価を実施します。

本プロジェクトによって、グローバルヘルスの課題はどのように解決されますか?

エボラ出血熱の検査薬は主にザイールエボラウイルスを対象として開発されてきたため、BDBV専用の迅速検査は限られています。この状況は、流行時の感染確認や公衆衛生対応の遅れにつながる可能性があります。本検査薬により感染者を早期に特定できれば、速やかな隔離や接触者対応を支援できます。また、中央検査室にある既存のリアルタイムPCR装置を利用できる設計とすることで、大規模な設備投資を抑えた導入が期待されます。将来は他のエボラウイルスにも対象を広げ、より設備の限られた地域で使える検査への展開を目指します。

本プロジェクトが革新的である点は何ですか?

栄研化学が開発したLAMP法は等温にて反応が進むという特徴から簡易な装置でも実施できる遺伝子増幅法です。一定温度で核酸を増幅するため、温度を繰り返し変えるPCR法より短時間で結果を得られる可能性があります。本プロジェクトでは、LAMP法によるBDBV検査システムを開発し、かつ一般的なリアルタイムPCR装置で判定できるようにすることで、従来の検査にかかる時間を短縮し、感染者の適切な隔離や診療につなげることができるという点で革新的です。

各パートナーの役割と責任

栄研化学株式会社が研究代表機関として、プロジェクト全体を単独で実施します。現時点で、他の共同研究機関は本プロジェクトに含まれていません。